自分とデートする日

 年明け前後からずっと将来への不安に心を支配されており、ここ数週間はすっかりひきこもりニート三年目の心境になっていたのだが、週が明けた途端急に気分が上を向いてきた。

 オンオフ問わずフォロワーさんにかまってもらったり、恋人とひさびさに街でデートしたり、いろいろ楽しいことがあったから、というのも大きいけど、いちばんの影響はバイトの面接日が決まったことだと思う。冷静に考えて、バイトだからといって必ず採ってもらえるとは限らないのだが、不安と衝動だけがあって、実際的な行動予定が何も立てられなかった時間に比べればかなり気が楽だ。一月の第一週はさっそく三連休で、思い切ってあちこち応募してみてもどこからも返事が来ず、かなりヤキモキさせられた。無職に祝日は苦しい。働いてるひととは違うんや!


 しかしいざ終わりそうになるとそれはそれで惜しい気もしてくるのが無職の難しいところだと思った。おそらく、今回の面接がダメでもどうせ今月中にはなんらかの形で働くことになるんだろうな……と悟った瞬間、急に地上に出るのが嫌になってくる。そのくせ落ちたら焦る。このジレンマ。時間って、有限だと思えばこそ輝くんだね。無職は始めたてと終わりがいちばん楽しいな、と今回改めて実感した。中盤は地獄だ。

 ちなみにどこからどこまでを中盤とするかは人によって違うし、ニート適性が高いひとほどそれが長い。その点私はかなり短めですね。二ヶ月も保たなかった。残念だなあ。


⭐︎


 なんて言いつつ、やっぱりちょっと安心したのは事実だったので、今日はひさびさに自分とデートすることにした。仕事の恋人を家に置いて、ひとりで好きなことをなんでもしよう、というわけだ。

 

 元々今日は失業手当の認定日で、新宿まで出る予定になっていた。先月の半ばぐらいまでこれからのことが何も決まっていなかったので、とりあえず申請だけしておいたのだ。待っていてもたいした額がもらえるわけじゃないし、今月中にはバイトを始めるつもりでいるから、受給は諦めることになりそうだけど、しっかり先が決まるまでは一応手続きを継続させておく。心の安定にいちばん効くのって、案外こういう地味な行為だよなあ、と電車に揺られながら思った。


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 新宿駅の鳩。ギリギリの時間に家を出たら中央線がまた遅延していて、「もう間に合わない!」と急いでいたのに、あまりに生き物として丸すぎるもんだから思わず立ち止まって撮ってしまった。いったい誰からそんなに栄養もらってんだ。


 認定は結局普通に間に合った。焦っていたせいで受付のやり方がよくわからず、十分ぐらいロスしちゃったけど、それ以外はわりと上手くいったと思う。手続きとはいっても用意しておいた書類を提出するだけのことだったし、たいして時間もかからなかった。


 待合の椅子に腰掛けてる間中、失業者と失業者にはさまれているとなんとなく落ち着くなあと思っていた。恋人はハローワークのことが嫌いだと言っていたけど、私はあそこの雰囲気ってけっこう好きなんだよな。壁にゴシック体で「あなたの就職サポートします!」なんて書いてあるのを見ると、それだけでけっこう元気が出たりする。


 まあ、そのくせ肝心の求人は探していかないんですけど……。

 

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 終わったあとは愛しの珈琲西武へ。無職になるたびに来ている気がする。オムライスを食べたかったんだけど、まだ十一時前で提供がはじまっていなかったのでモーニングを頼んだ。

 

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 食べ終わった後は珈琲を飲みながら手紙を書いたり、出たばかりの部誌を読んでだりした。うちの部誌、おもしろいですよ(急な宣伝)。


 夏号なんかも死のイメージが濃厚だったけど、今回も冬の恐ろしい部分をうつくしく描いている作品が多くてよかった。他の部員の詩や小説を読んで、私はこういう重さってあんまり出せないなあと思った。あと、部長と鈴木雀さん(結うさん)の短歌連作が毎度のごとくとてもよく、刺激を受けたので、私も次はまた短歌をやりたい。

 表現の幅を広げるために最初の一年はそれぞれの号で違うジャンルの文芸作品を載せることに決めていたんだけど(春号短歌連作、夏号小説、秋号エッセイ、冬号詩)、やっぱりいちばん好きなのは短歌……短歌なのかな……?と思った。


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△短歌なのか?と迫ってくるキティちゃん


 今日はひさびさにブログを書くつもりでいたので、ついでに今年の冬のことも振り返ろうとしたけど、どこから思い出せばいいのかもはやよくわからなかった。


 十日間の大阪旅行から帰ってきて、ようやく就活をはじめたり、すぐ挫折して占い師を目指すことに決めたり……。そのことを仲良しのフォロワーにLINEで話したら、「道が開たのか、これも迷走の一環なのかはまだわからないと思う」と言われて、鋭いなあ、私のことをよく知ってんなあと感じたことなんかはよく覚えている。それ以外にも本当にいろんなことがあったし、いろんなひとと会った。


 でも、あたしはその全部をわざと取りこぼしたかったんですよね。


 ブログにせよTwitterにせよ、なんでも言葉で残しておきたがる方だけど、この一ヶ月半に関してはなるべく客観性を捨て、目の前のことにだけ集中したかった。占い師になるという目標はまだまだ継続して追いかけるつもりなので、活動がもう少し形になってきたら改めて考えをまとめたいとは思う。

 

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 適当なところで店を出て、その後はふらふら服を見たりした。途中で郵便局に寄りつつ、『キングスマン ファースト・エージェント』を観るために映画館へ向かう。最近までお金を使うのが怖いモードに入っていたのもあり、「いやでもコリン・ファース出ないしな……」とずっと渋っていたのだが、フォロワーさんの後押しもあってやっと踏ん切りがついたのだった。

 

 チケットを発券した段階で一時間以上暇があったため、適当な喫茶店に入ってチーズケーキを食べた。レモンの風味がきいていてとても美味しい。私も次に家で作るときはもっとレモンを多めにしてみよう、と思った。珈琲といっしょにお砂糖ミルクだけじゃなく、香りづけのためのラム酒までついてきたのがまた洒落ている。珈琲自体も浅煎りで飲みやすかった。かなり気に入ったので、今度は恋人を連れていっしょに来たい。


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 というわけで観ました。よかった。問題のロシア人から目が離せなかった……。なんだこの設定と思って観てたけど、後で調べたら実在する人物をモデルにしてるんですね。気になっていたわりには前情報ゼロの状態で見に行ったので、どこまでが史実でどこからがトンデモの虚構なのかすぐにはわからないことも多かった。

 とはいえアクションシーンの迫力は相変わらずだったし、ストーリー展開も山あり谷あり(※キングスマンはわりと重要な人物があっさり死ぬ……というか、むしろそこを転換点にして話が進んだりするので、今回も途中まで「これはどっちが死ぬんだ……?」と思ってハラハラしながら見守った。結果は………というかんじだったけど、そこから俄然話がスピードアップしてくれてよかったです。)だし、私と同じく世界大戦の知識がほぼないひとでも普通に楽しめる映画だと思う。

 

 エンドロール後、近くにいた男子高校生たちの「なんかさ〜、映画に出てくるアメリカの大統領ってだいたい雑魚じゃね?」という会話を耳にしつつ、映画館を後にする。

 

⭐︎

 

 ひさびさの新宿ひとり散歩はすごく楽しかった。働きはじめたらまたこういう日を過ごしたいと思う。

 映画が終わってからiPhoneの電源をつけたら、他のバイト候補先や占い関係の求人からも連絡が来ていて、なんだか急に忙しかった。三連休中はずっと布団の上で死んでたのにな。明日からはまたしばらく職探しに専念したい。

 

 家に帰ったら仕事を終えた恋人が眠たそうにしていたので、そのまま寝かしつけて今日はおしまい。

大阪旅行 帰着編

十一月二十八日(日)

 

 今日で最終日!

 眠い目を擦りつつ、十時前には一週間以上お世話になった民泊をチェックアウトした。

 

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 恋人にパッキングされるくまのぬいぐるみ(実はいっしょに来ていた)。

 

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 大阪旅行最後のモーニングは通天閣本商店街内にある『ブラザー』で食べることに。あんまり深く考えずに来たんだけど、ここ、すごかった。店内の雰囲気というか、そこにいるひとたちの出してる「感じ」がいい。


 実は来店時ほぼ満席だったのだが、素直に諦めて帰ろうとしたところ、店員のおじいちゃんが「ここ、いま空きますから」と言ってまだ会計が済んでいないテーブルを片付け始めたもんだからちょっと吃驚した。気持ちは嬉しいけど、いいんか?って感じ。先客に申し訳ないような気もしつつ、おいでおいでと手招きされるまま大人しく席へ着くことに。

 その後すぐ女性客が一人きたときも、常連のおじちゃんたちが勝手に「一番前のとこ、相席でよかったら空いてるで」って案内してたし、なんというか人と人の距離感の近さがすごい。その席に座ってたひとも「ああ、もう出るところだからいいですよ」みたいな反応で、そこまで悪い気はしてないみたいだったし、大阪のひとの懐の深さを感じた。

 私は喫茶店ではのんびりしたい派だけど、こういうときに席を譲った方がいいのもまあわかるし、お互いこのぐらい遠慮がないほうが却ってやりやすくていいのかもなあと思った。(※タイミングによって店内が空いてさえいれば長居できる雰囲気でした)


 単純に珈琲も美味しいし、追加でオレンジをサービスしてくれたり、店を出る時に「いってらっしゃい〜」と言って送り出してくれたりと、人の温かみもしっかりあっていいお店だ。

 概して言うなら正しくこの町の喫茶店って感じがした。

 

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 朝ご飯を食べたあとは難波に移動してアメリカ村周辺をフラフラ。とりあえずお茶だけするつもりで入った店で流れるように昼飯を食べた。


 食べながら恋人の「地元でバーをやる妄想」を聞く。今の仕事は続けながら、利益度外視で半分溜まり場みたいな店を雑にやりたい、という話だった。それはちょっと面白いかもしれない。

 安くて良い居抜きの物件を見つけたというので、「それなら今度内見行こうか?」と即切り返すと、「いやあ、でもいま地元に移り住むのはな〜」と尻込みされた。こういうのは発案者のほうが慎重だったりする。

 内装にどのくらいお金をかけるかとか、メニューに何を出すかとか、そんな話をしつつしばらくのんびりした。

 

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 ご飯を食べ終わったあと、行き場を失った我々は苦肉の策で図書館へ行くことにした。昼出発のバスにすればよかったかもねえ、と話しつつ、とりあえず館内では別行動することにしてお互い読みたい本を探す。

 穂村弘がいろんなジャンルの著名人に話を聞きに行く、というコンセプトの対談集『あの人に』があったので、私はそれを読むことにした。最初の谷川俊太郎の回で、「ある美しいひとかたまりの日本語をそこに存在させたいだけ」(『文藝』二〇〇九年夏号・特集穂村弘にて谷川俊太郎の発言)という言葉がが引用されていて、それがなんとなく心に残った。詩は草花のようなもの、というのが谷川俊太郎の考えらしい。良い詩とはどんなものだろう、と最近になってよく考えていたことに対し、ひとつの答えをもらったような気がした。


 二時間ぐらいかけて一冊読み終えると閉館の時間だったので、外に出てひとまず駅のほうに戻る。

 

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 夜の難波。


 しばらく地上を彷徨い歩いたあと、どうにか地下に潜り込み、恋人の買い物に付き合うことに。男物の服を見ながら、「ジョージア映画に出てきそうな感じだね」とか「このタイプのコートは毛玉のモケモケが目立つね」とかたくさん言って回った。

 

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 歩き疲れたので珈琲館に逃げ込む。旅行のシメがチェーンか、という気もしたが、それも良いと思った。お芋のアイスラテ美味しかったしね。


 二十一時、ようやくバスに乗車。ぐっすり眠れますように。

 

 

十一月二十九日(月)


 七時に新宿着。帰ってきた!と言いたいところだけど、大阪の中心部と東京の中心部はけっこう似ているため正直ぱっと見よくわからない。実は大阪にいる間も「同じような景色だからかあんまり遠くへ来た感じがしないなあ」なんて思っていた。正直、心の距離でいうんだったら静岡とか山梨のほうが大阪よりも遠くに位置してる。

 それでもバスから降りて駅構内を歩くと、ちょっとずつ懐かしさが込み上げてきた。見慣れた場所だなあ、という感じがする。

 

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 新宿の喫茶店といえば駅構内にある『BERG』。新宿には他にもいい喫茶店がたくさんあるけど、旅の前後に行きたくなるのは決まってここだ。よくよく店内を見回してみるとけっこうメッセージ性が強く、飯に対しても世間に対しても独自のポリシーがあるのを感じるんだけど、なぜか妙に居心地が良くてチェーン店に似た安心感がある。あまり長居できる雰囲気ではないのがかえって時間の埋め合わせにはちょうどいい。


 食べ終わったあとは電車に乗って住んでる街へ。最寄り駅の地面を踏んだ瞬間、なんとも言えず嬉しかった。結局お前がいちばんだよ。


 旅行はめちゃくちゃ楽しかったけど、それはそれとして、やっぱり家より落ち着く場所はこの世にない。

 帰って荷物を床に放り投げると、早々に布団へ寝っ転がってくたびれたマットレスの感じを楽しんだ。宿のベッドの方が確実にふかふかだったのに、なんでこれがこんなにもいいんだろうか。夜行バスの中でもけっこう寝たつもりだったけど、こうして横になってみると体の奥のほうに疲れが残っていることがよくわかる。これはいかんと思い、慌てて風呂に入ることにした。歯ブラシがきちんと柔らかいことや、シャンプーがよく泡立つことにいちいち感動しながら湯を浴びて、出るとまた速攻で布団にインする。

 たこ焼き美味しかったなあとか、海遊館の魚たちかわいかったなあとか、結局うどんもたこせんも食べてないや……とか、いろいろ思いを巡らせつつも意識は徐々に眠りの中へ……。

 

 


 昼過ぎに目覚めるとそこはもう大阪ではなくて、見慣れた部屋の光景に安心すると共に夢の終わりにいるような切なさを感じた。そして、この切なさが完全に溶けてなくなる瞬間こそが本当の旅の終わりなんだと思う。


 大阪はいいところだったので、いつかまた行きたい。

 

 

 

大阪旅行 何もしなかった編

十一月二十六日(金)


 今日は特に何もしなかった。九時に目が覚めて、そこからまたしばらく布団の上でダラダラ。恋人といっしょに「ムーミンキャラクター診断」とかやった。結果は私がムーミンママ、恋人はニョロニョロ。恋人が「スナフキンがよかった!」と言ってるのを見て、癒しを無で薄めたような感情を抱いた。

 

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 昼ご飯として食べた十五個三百円のジャンボたこ焼き。ふわふわで美味しい。

 初日に行ったたこ焼き屋さんが五個で五百円だったんだけど、それで「安い〜」とかはしゃいでたのなんだったんだろうな。今思うと完全に錯覚だった。でもさすがにこれは安すぎ。どうやって採算取ってるのか心配になる。

 昨日の疲れもあってか、食べた後はまたひたすら眠った。十五時ぐらいにようやく「やるか……」という気持ちになってきて身支度を始める。恋人は「ちょっと昼飯食べてくるわ」と言って出ていったきりなかなか帰ってこない。


 まあだったらひとりで出かけるか、と宿を出ようとしたところ、マンションのエントランスで偶然恋人に遭遇。相変わらずタイミングがいい。話を聞いてみると、一軒だけのつもりで入ったお店に数日前飲み屋で仲良くなったお兄さんたちがいて、今までいっしょにハシゴ酒してたらしい。


 私が「初日に通りかかって気になってた喫茶店に行こうと思うんだよね」と話すと「ちょうどシメに珈琲飲みたかったんだよ」と言うので流れでいっしょに行くことになった。


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 というわけで通天閣の真下にある『喫茶 ドレミ』へ。


 珈琲もチョコレートパフェも美味しかった。特にパフェはアイスクリーム含有量がすごい。下のほうに角切りの林檎が入ってるのも嬉しかった。フルーツ盛り沢山で得した気分だ。

 

 写真を撮ろうとすると酔っ払いが「俺とパフェを撮ってくれよう」と言ってスライディングしてくるのが嬉しかった。

 

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 メニュー表もかわいい。レトロな雰囲気の中ここだけがピカピカで、リニューアル感があってよかった。


 今日はこんなところで終わり。

 

 

十一月二十七日(土)

 

 旅もいよいよ終盤。正直なところを言うと、実はものすごく家が恋しい。家の布団で寝て、家で作ったご飯を食べ、家の周りを散歩したい。こっちに来る前は「十日近くもずっと大阪にいたら帰りたくなくなっちゃうんじゃないか?」なんて思っていたのに、いざとなればやっぱり終わりが欲しくなる。

 

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 昨日も行った『喫茶 ドレミ』へ。モーニングのBセットを頼んだ。

 

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 天王寺公園の方まで散歩。いい感じの芝生を見つけたので、しばらくそこで腰を休めることに。寒いので背中合わせになっておしくらまんじゅうしながら本を読む。

 

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 空が綺麗。光が強すぎて字がよく見えない。

 

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 お腹が空いてきたので新世界のほうへ戻ってホルモン焼きそばを食べた。このお店、いろんなひとが美味しいって言ってて気になってたんだよね、と恋人。実際に食べてみると、大阪特有の甘口焼きそばにホルモンのマイルドな獣感がマッチして確かにめちゃくちゃ美味しい。レモンチューハイもいっしょに頂いて、程よく酔いが回ってきたところでいったん帰宅。昼寝。

 

 こうなってくると最早旅というよりは家以外の場所で日常生活を送っているような感覚だ。大阪は食べ物がなんでも美味しくて、見どころも多く、刺激的な街だけど、ずっと居続ければやっぱり心も体も土地の空気に馴染んでくる。人間には順応性があるから、同じ場所に長期滞在していて高いテンションをキープし続けるのは難しいのだと思う。厳密に考えればまだ行けてない場所や食べてないものはたくさんあるのだが、必ずやっておきたかったことはだいたい済ませたし、お互いになんとなくもういいかなあ、という雰囲気だ。もしあと一週間暇があったらそろそろ次の街へ移動している頃合いだね、という話を二人でした。

 

 

 夜、恋人がずっと行きたがっていた西成のジャズバー『ドナリー』へ。私自身は全くジャズに明るくないのだが、恋人が好きなので家の中ではよく聴く。そのぐらいの距離感でいるのがちょうどいいな、とも思っている。

 ひさびさに生の演奏を聞けるということもあって結構ワクワクしていたのだが、これは本当に行って正解だった。当然知らない曲ばかりだったのだが、明るく大胆な選曲が多く、聴いていると自然に体が動く。小さい箱ならではの演者との距離感もよかった。

 

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  締めに新世界でかすうどんを食べて今日はおしまい。はじめて口にしたのだが、うどんなのにいい意味で油っぽく、ジャンク感があるのが新鮮だった。好き嫌いはあるかもしれないけどハマると癖になりそうな味。

 

 帰り道、日頃「まだ夏だと思ってる」と主張してやまない恋人があまりの寒さに「もう冬だな〜」と口走った。すかさず突っ込みを入れると、慌てて「冬なんて言ってない!これはめちゃくちゃ寒い夏だよ!」なんて言い訳をするもんだからおもしろくて仕方がない。もう冬だよ。

大阪旅行 京都嵐山編

十一月二十五日(木)


 このタイトル怒られるかな?


 というわけで、今日は念願の京都です。

 昨日は寝る直前に笹井宏之賞の発表が目に飛び込んできてつい興奮してしまい、なかなか寝付くことができなかった。恋人相手に「どうしたらもっといい歌を詠めるようになるんだろう」と終わりのない話を延々としていた気がする。それもあって今朝はまた一時間ほど寝坊した。おまけにその後死ぬほど下らない内容で喧嘩してしまい(変なサプリメントの通販番組見てる恋人に「なんで化粧終わったのにかわいいって言ってくれないの?!」ってキレたら「めんどくさい!」って怒られた)、心の調子が結構悪い。

 でも、ここで「やっぱり行かない!」と突っぱねて一日無駄にしちゃうのはさすがに我儘が過ぎると思ったので、気を取り直して外へ出かけることに。


 京都といってもいろいろあるが、今日の目当ては嵐山だ。


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 電車で一時間半ぐらいかかった。着いて早々五平餅を食べる。

 空が曇り気味なのが少し残念だけど、紅葉自体は美しい。赤、オレンジ、黄、緑、といろんな色が混ざっているのが綺麗だった。ちょうどいまが見頃だそうだ。

 

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 渡月橋。写真でもわかるようにものすごい人の量だった。平日だし、今はコロナの影響で海外からのお客さんがいないから、これでも一応空いているほうらしい。

 

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 トロッコを目指してしばらく歩く。どこを見渡してもいい色。

 

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 竹林の小径。

 

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 一生懸命歩いてトロッコまで辿り着いたはいいものの、なんとチケットが売り切れた後だった。考えてみればそりゃそうだ。三本後の立ち席だったら空いてるみたいだけど、さすがにいいよね、という話になり諦めることに。

 代わりに近くの『御髪神社』へ行った。玉垣のメンツがすごい。

 

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 さっき通り過ぎた竹林の小径を通って世界遺産の『天龍寺』を見に行った。

 

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 その後はまた駅の方に戻ってしばらく散歩。たくさん動き回った疲れた。帰ろう。

 

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 とはならず、ちょっと頑張って谷崎潤一郎墓所がある『法然院』まで行くことに。最初提案された時は「ええ〜!疲れたし、もう無理だよ!」と思ったが、「いやでも、他でもない谷崎先生の墓だしな……」と考え直して決行することにした。

 京都河原町のあたりから歩いて行こうとしたのだが、さすがにそれは途中で断念し、タクシーを使うことに。運転手のおじちゃんにここまでどうやってきたんですか?と聞かれ、素直に答えると嘘でしょ〜と笑われた。

 

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 法然院。静かで落ち着いた雰囲気。目立って何があるというわけではないのだけど、鬱蒼とした美があっていい。

 

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 そしてこちらが谷崎潤一郎墓所……!感激。

 「寂」と書かれたほうが谷崎潤一郎夫妻、「空」のほうが谷崎夫人の妹重子夫妻のお墓だそうだ。


 お墓の前で頭を下げながら、胸の内で「いつも楽しく読んでます」と普通のファンみたいなことを呟いた。なんか違う気もするけど、結局好きな作家にいちばん伝えたいことってそれだと思う。


 人生で最も好きな作家のうちのひとりがこうして眠っているところに来ることができて本当によかった。

 

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 なんか無性にマックが食べたくない?と話しながら帰宅。

大阪旅行 おさかな天国編

十一月二十四日(水)


 本当は朝早くから京都に行く予定だったのが、二人とも思いっきり寝坊してしまい、気が付いたときには十時近くだった。いまさら焦っても仕方がないし、今日のところはまた大阪で遊ぼうという話に。以前から行きたいと言っていた世界最大級の水族館『海遊館』でデートすることになった。

 

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 お腹が空いていたので、乗り換え駅の弁天町で一旦降りて昼ご飯。

 『グリルミヤコ』でスペシャルセットを頼んだ。ハンバーグ、エビフライ、ハムエッグ、サラダが乗ったプレートにご飯と味噌汁までついてきて九百八十円。美味しい〜。

 けっこう人気のお店らしく、私たちが外へ出る頃には軽く待ちの列ができていた。


 大阪の洋食屋はかなり回転率がよく、ラーメン屋と同じぐらいのスピードで人が入れ替わっていく。そこが関東とはちょっと違うなあ、と食事をしながらふと思った。店によるのかもしれないけど、どこもたいていめちゃくちゃ忙しそうで、「食後にちょっと一休み」ができる雰囲気じゃないし、客側も食事が終わったらさっさと立ち上がって出ていく。これは店側がそういう流れを作り出してるのか、あるいは元の県民性がそうなのか(用が済んだら即退出、という潔さを持った人が多い)、どっちなんだろう?


 そんな話をしながらまた電車に乗って、海遊館最寄りの大阪港駅へ。

 

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 大阪の海は悲しい色やね。

 と、いうわけでいざ海遊館入場。

 

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 順路の入り口。青いトンネルが綺麗。

 

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 エトピリカ。バタバタバタバタ。

 

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 おさかな天国。私もあっち側に行きたいよ〜。

 

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 ペンギンは本当に姿勢がいいな。常に胸を張っている。人間も見習うべきだと思う。

 

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 エイちゃん。

 

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 迫力のジンベイザメ

 

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 ちっちゃい子たち。

 

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 海月。真っ暗な部屋の中で光を浴びている様子が美しかった。こうして見ると宇宙みたい。

 

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 これは村上龍に似ているタイプのペンギン。


 ぐるっと順路を巡った後、お土産コーナーを軽く見た。旅の最初のほうで服を買ってしまったため(あほ!)、もうあんまり嵩張るものは買えないけど……。

 

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 せっかくなので海遊館のすぐ近くにある『天保山大観覧車』にも乗ってみた。見晴らしがよく、頂上からの景色が特に綺麗だ。大阪の街を一望できてよかった。

 それに、あまり乗る機会がないから知らなかったけど、観覧車の中では十五分ぐらいずっと座っていられるのでなかなかいい休憩にもなる。

 

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 恋人が「行きたいところがある」というので黙ってついて行くと、そこはなんと!日本でいちばん低い山(標高五メートル)だった。その名も『天保山』。海遊館から歩いて五分ぐらいのところにある。低いこと自体はまあいいんだけど、山を取り囲む公園内の展望台のほうが高いのはさすがに笑ってまうな。


 「これが二人で初めて登頂した山か〜」と冗談を言いながら下山(?)。

 

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 明日こそ早起きして京都に行きたいので、中途半端な時間に昼寝して夜眠れなくならないよう、珈琲をチャージしておいた。

 

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 眠気覚ましの酒とお好み焼き。宿でベッドに転がってるとどうしてもウトウトしてくるのだが、すんでのところで互いの睡眠を妨害し合って外に出た。

 店のおじちゃんとおばちゃんが気さくないいひとで、たくさん大阪のことを教えてもらう。宿はどんなに安くても2000円で止めとかなアカンよ〜と言われ、その通りだなあと思った。あんまり安いのはいろいろあるよね。

 店内にいた別のお客さんも交えて話してるうちにだんだん気持ちが良くなってきて焼きそば大を追加注文。甘口で美味い。七味をかけるとちょうどいい感じになる。


 お腹いっぱいになったところで会計を済ませ、宿に戻ると二十時近くだった。ちょうどいい塩梅だね、と言い合いながら風呂に入って就寝。とにかく就寝!明日は京都だ!

大阪旅行 鶴見でチル編

十一月二十三日(火)

 

 次の仕事についてひとりでのんびり考えたかったので、今日は別行動することに。

 

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 新今宮駅近くの『味里』という喫茶店Googleマップを開きながら「一発目ここ行こうと思うんだよね」と言って写真を見せたら、「俺も同じこと考えてたんだけど!」と言うのでとりあえずいっしょにきた。仲良しだね。


 このお店にはモーニングメニューが三種類あるのだが、それぞれAセット三百五十円Bセット四百円Cセット四百五十円と破格の安さだった。ちなみに今回私たちが頼んだのはBセット。トースト(orロールパン)、ハムエッグ、サラダ、バナナに飲み物までついてこの値段。お皿もかわいい。地元のひとが集まるいい喫茶店だった。


 漫画の取り揃えがやたらと豊富だったので、のんびりしたいときに行くといいのかもしれない。

 

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 食べ終わった後は今度こそお別れ。恋人はまた西成方面に遊びに行った。めちゃくちゃ気に入ったっぽい。さかなちゃんはゆっくりできる場所を求めて鶴見緑地駅近くにある『花博記念公園』へ。

 鳩、散歩中の芝犬、拾った枯れ葉を振り回す子供、デートする老夫婦などで賑わっていてとってもいいかんじ。

 

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 薔薇園。季節的にもうあんまり元気がなかった。春頃はたぶんかなり綺麗なんだろうな。

 

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 ベンチに座ってしばらく放心。晴れてよかったなあ。

 

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 大きな風車。

 

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 かわいいのに書いてある字が「汚水」。

 

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 「消火栓」バージョンもあった。

 

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 寒くなってきたので地下都市梅田に逃亡してきた。梅田は目的地を決めてそこへ辿り着こうとすると大変だけど、何も考えずにフラフラするぶんにはかなり楽しい。飲食店の数が無限ぐらいあるし、たぶんどこに入っても一定以上美味しいので。

 

 いろいろ迷った末、新梅田食道街の中にある『洋食マルマン』でチーズハンバーグを食べた。店内は混んでおり、知らないおじちゃんと相席になる。メニューが席にひとつしか置いていなかったので、気を利かせて「見ますか?」って聞いたら、無言で「いや、もう頼んだので……」みたいなジェスチャーをされてちょっと気まずかった。

 

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 昨日通りかかって気になっていた『ジャック&豆の木』でガトーショコラを食べる。さすがにお腹いっぱいだ。


 ここでphaの『どこでもいいからどこかへ行きたい』を読み終えた。フォロワーさんにすすめられて買った本なんだけど、かなりタイムリーな内容だったと思う。


 そのあとはまた五首ぐらい短歌を詠んで〆。


⭐︎


 なんか、無職になってかなり暇なはずなのに、だからといってものすごく読書が捗ったり、一日に十首も二十首も詠めたりするわけではなく、なんとなく焦りを感じる。


 人間、自由な時間がたくさんあればそのぶん全部好きなことに充てられるのかというと別にそんなことはなく、余裕があるからこそダラダラと無為に過ごしてしまったりするものらしい。それに、想像力というのは自由自在にコントロールできる性質のものではないため、机に向かった時間と実際に出来上がってくる成果物の量は必ずしも比例しなかったりする。恐ろしいこった。このまま精神的に弛緩するだけ弛緩して、何も成せないまま無職期間が終わってしまったらどうしよう。不安だ……。


 って思っておいてなんだけど、そもそも私は何を成したいんだろうか?


 よくよく考えてみたらそんな目標めいたものは何もないような気もしてくる。ていうか、ない。それならそれでいいはずなのに、なぜか「どうせならもっとなにか意味のあることをしなきゃ!」という気分に駆り立てられるんだから、暇ってやつは危険だ。

 

 正体不明の焦りに苛まれないためにも、あとで「無職期間中にやりたいことリスト」を作って自分の望みを明確にしておこうかなあと思った。

大阪旅行 ギャルかなちゃん編

十一月二十一日(日)


 今日は気分を変えて難波のほうへお出かけすることに。

 難波は西成に近い新今宮駅から一駅二駅で着くところにあるのに、いざ降りてみるとまたぜんぜん雰囲気が違っていて、大阪の持つカラーの幅広さに改めてびっくりした。梅田がハイソなオフィス街だったらこっちはおしゃれな若者の街って感じだ。

 

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 なんば駅周辺の地下にあるショッピングモール、『なんばウォーク』。ちょっと通りがかっただけなのだけど、いろんな絵画のレプリカが飾ってあったので思わず立ち止まってしまった。シンプルにいい。周辺に住んでる人にとっては見慣れた光景なのかもしれないけど、いつも通る道がこれだったら私はかなり嬉しいな。目が楽しい。


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 フォロワーさんにおすすめしてもらって気になっていた『珈琲艇キャビン』に来てみた。船室をモチーフにした店内が素敵。

 

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 六種のチーズと蜂蜜トースト。罪深い〜。これは東京に帰ってからも真似して作ろうと思った。六種類ものチーズは用意できないと思うけど……。

 本を読んだり短歌を詠んだりしながらまわりの店が開き始めるまでのんびりする。

 

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 道頓堀前。これがみんな「フラれたらとりあえず飛び込む」って言ってたやつか、と大阪に来てからすれ違った人々の会話を思い出しながら眺める。


 そのまま買い物をするために心斎橋の方へ。アメリカ村も気になったんだけど、なんとなく古着の気分ではなかったため今回はパスした。初日からずっと大阪はギャルが多いな〜と思っていて、そういう視点で街行く人を見ていたらだんだんさかなちゃんも強そうな服を着たくなってきたのだ。


 恋人と一旦別れ、若い子向けの服屋(この言い方もうおばさんだな……)を見て回る。最初PARCOに行ったんだけど、こっちはどうもハイブランドの店がメインになっているらしく、思ってたんと違うな〜と言いながらすぐ退散した。PARCOといえばティーン向けの服屋が集まってるイメージだったから、ちょっとギャップを感じる。どちらかというとそのすぐ近くにある心斎橋オーパというショッピングモールのほうが求めていたものに近かった。


 難波周辺を散策していてすごいなあと思ったのは、こういうふうにファストファッションハイブランドと古着が全部近距離圏内に存在していることだ。東京だとハイブラはハイブラの街、古着は古着の街に行かないとなかなか入手が難しかったりする。だから気分によって遊ぶエリアを変える必要があるんだけど、大阪の場合はとりあえず難波に行っちゃえばなんでも揃うしなんでもできるのが便利で魅力的だなあと思った。


 そんなことを考えながらあっちへ行ったりこっちを見たり。いろいろ悩んだ末、ビッグサイズのカーディガンとしても着ることのできる2wayワンピースを購入した。ちょっとチープだけどギャルい、かわいい。ただ、これだけだと手持ちのアイテムとあまり合わなくて「オシャレ魔女❤︎ラブandベリー はじめたばかりで持ってるカードの系統がバラバラ」みたいな感じになってしまうので、追加でそれっぽい小物も探すことに。もうここまできたから網タイツとかどうかな〜と思ったんだけど、見つからなかったので普通の黒タイツを買うことに。いまは薄手っぽく見える二重構造の厚手タイツというやつがあるらしく(常識か?)、それにしておいた。気持ちが多少若くなったところで冷えには勝てない。

 

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 買い物が終わったらお好み焼き。こっちにきてから炭水化物しか食べてない気がしてきた。

 お酒も飲んでいい感じに酔っ払ってきたのでひとまずこのへんで帰宅。

 


十一月二十二日(月)


 朝から雨。やる気が出ない。昨日は夕飯を食べていないため、かなりお腹が空いているはずなんだけど、着替えも化粧もめんどくさくて布団から出ることができず。

 こうやって天気が悪い日は学校も仕事もお休みにするべきだよねえ、なんて話をしながら二時間ぐらいずっとグダグダしていた。

 

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 昨日買った服。

 店で試着したときはいけると思ったのに、部屋の鏡で見てみるとやっぱり無理してる感が……。でも、ギャルになりたいっていうのは長年の夢だったし、旅の間ぐらいはいいよね〜ってことで恥を偲んで外へ。なんとなく、いまより太っててダサかったのに、セーラー服姿で高円寺を彷徨ってた大学時代を思い出した。着たいと思った服はその瞬間に着ておかないと、願望を供養しきれず後々こういう事態を引き起こしたりするから注意が必要だ。

 

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 意地でも傘を買いたくないから梅田の地下に潜伏しよう、という話に。阪急三番街内にある『グリル ロン』という洋食屋へ。人気店らしく、開店前に行ったのにもう並んでた。

 恋人はオムライスとハンバーグのセット、私はハンバーグに海老フライとカニクリームコロッケがついてくるCセットを注文した。正しく食い倒れてる。

 

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 決して地上に出ないよう不断の努力を重ねながら、初日に行こうとして挫折した(※着いたのが開店前だったから諦めた)『マヅラ喫茶店』へ。レトロな内装がたまらない。コーヒーフロートを飲みながら短歌を五首詠んだ。

 

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 恋人がトイレに行ってる隙に一生懸命着てる服を撮ろうとするさかなちゃん。少しでも足を細く見せようとして必死だね。

 

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 はしごして二軒目。『山本珈琲 ニューYC梅田店』。プリンは溶けないからえらいね。大阪は東京よりも喫煙者に寛容なのか、吸ってもOKな良い喫茶店が多く、ついつい「私も……」という気持ちになりがちで危険だ。


 一時間ぐらい読書してから帰宅した。