2017-01-01から1年間の記事一覧

2017.12 川柳

詠んだ順に7句 1.果実酒にむせるとあなたが笑ってる 2.道徳の授業を抜けて火星の裏 3.地球儀をひっくり返してひとでなし 4.二番線鶏の卵が落下する 5.線路には敷き詰められた子犬たち 6.友だちを売ってむさぼるポテトパイ 7.退屈なひかりが肺を満たしてる

2017.05~12 短歌

詠んだ順に32首 1.大正解!わたしの暮らしほろ酔いの昼はふらふら宇宙のはずれ 2.いちご味舌で転がし老人の語らい盗むと「いいやつから死ぬ」 3.果物の臍をやさしく掃除するジャムでも煮詰めて子猫と暮らせ 4.飼い犬にゆるしをえたときみ笑うずいぶんみやび…

洗練、収束、安定

年の瀬も押し迫ってきたことだし、今年のまとめと、来年の展望のようなものを記しておきたい。読めばわかるけど、タイトルは2018年のテーマです。 ☆ 年々、新しいものに対する希求力のようなものが落ちていっているように思う。おそらくは老いなのだろう。し…

永遠

なんだかんだで付き合うことになった。いろいろ誤解があったと知り、勝手な思い込みによって傷ついてしまっていたことを深く反省。一を聞いて十考える癖、いい加減やめなくては。 ☆ 友だちといっしょに撮った写真を見返していると、なんでカメラというものが…

刺されそう

十二月がトラウマになりそうです。のっけから大好きなひとにふられ、全力で自暴自棄になりつつもどうにか持ち直し、ようやくまともにごはんが食べられるようになって、夜も眠れるようになって、新しいひととの出会いもあり、このまま順調にいくのかな、と思…

限りなく赤に近いピンク

夏に買ったきり、ずっと使わずにとっておいたJILLSTUARTのリップブロッサム50番を、はじめて自分に塗ってあげた。限りなく赤に近いけど、でもぎりぎりのところでピンク、といった感じの色合いがとてもかわいらしく、見ているだけで胸がときめく。グリッター…

「あのひとのためにかわいくなりたいんだけど、どうしたらいいだろう」ということを友達に相談したとき、間髪入れずに「でもさかなはそのままでもじゅうぶんかわいいじゃん」と言ってもらえたことが、今さら心の支えになっている。 おいしい料理を用意するの…

被服という詩、着ることで脱いでゆく

おしゃれなひとになりたいです。というか、全身が詩みたいなことになっているひとになりたい。つい手にとってしまう色、なんとなく惹かれる方角、国、味の好み、心地いいと感じる手触り。服装を通じて、そういうものが全部表にでてしまっているひとに対し、…

あたらしい朝

上海へ行きました。噂に聞いていた通り、夜景がとっても綺麗だった。同行者が運転する車の後部座席から、右へ左へと広がる輝きを眺めていると、自分の身体が芯を失って、空気と同化していくような気がしました。自身の処理能力をはるかに超えるうつくしさと…

胃と熱

怒りをこらえているときの感覚と、空腹を我慢しているときの感覚はよく似ている。仕事中に発狂したくなった場合を考えて、私はあえて食事を抜くことにした。内側から湧き上がってくる衝動を抑えつけるためには、体の中心に強く力をいれなくてはならない。そ…

恋愛と破壊がだいすき

布団の中で泣きじゃくりながら、なるべく楽しいことを考えようとしたのですが、どんなにがんばってみてもあのひとのこと以外は何も浮かんでこず、余計につらくなるだけでした。楽しいことというのはたいてい他人とするものですし、最近の私にとっていちばん…

失恋しました

失恋しました。なんだか私の人生、ふられ通しだなという印象があります。でも、ここまで酷いやつはひさびさです。手足が震えて、震えて、とても力が入りません。それに気持ちが悪いし、吐き気だってする。体全部が心になっちゃったみたい。精神状態と身体症…

romantic

理科の授業で使う実験道具を指さして、「ロマンを感じるね」と言ってみたのだけれど、うまいこと共感してもらえませんでした。夜空や深海のうつくしさと、退屈な形状のガラス管を同列に並べたてようとするのは、あまり一般的な価値観ではないとのことです。…

20171121

短歌というものは簡潔に研ぎ澄まされているからこそ光る表現なのであって、こういうことをするのは野暮かな、とも思うのですが、日々の記録を兼ねて。 今日の店予約しといてくれたんだ 次はいっしょに遭難しようね とてもすてきな友だちがいます。立ち振る舞…

ロマンスグレーにあこがれて

どうしてもかなえたい人生の野望があります。それは、たった一度でいい、すてきな老紳士と恋に落ちることです。 なにもいますぐにとは言いません。私はまだ二十歳そこそこのお子様です。少女性溢れる若い女性と孤独な老人のラブロマンス……、というのもまあ悪…

お母さんには秘密

とても好きなひとができたことを、お母さんにはまだ黙っている。 「男の子のために何かをするなんてまっぴらごめん」そんなふうに思っていたはずのこのわたしが、最近料理の研究ばかりしているのは、そのひとせいなのだということを、お母さんにはまだ黙って…

日記

たまにはふつうの日記を書こうと思います。別に、今まで書いてきたものたちだって日記と呼べなくはないのですが、なんだかもっととりとめもないことを綴ってみたいような気分になったのです。 今年の夏に高野悦子の『二十歳の原点』を読んで以来、私は日記と…

ホラー漫画のヒロインみたいに

なるんだったら絶対、ホラー漫画のヒロインがいい。例えるならば、窓際の一番後ろの席、憂いを湛えた表情で、いつもひとり本を読んでいる憧れのあの子。長い黒髪が風にゆれる様子は、どこか植物のように可憐で。百合のように白い肌は太陽の光を浴びてますま…

かわいくなりたい

痩せてる子がすきっていわれたらとりあえずその日から毎晩ポテトチップス食べる。太ってる子がすきっていわれたらその瞬間から絶食スタート。ロングがすきならショートに、ショートがすきならロングに。コンタクトにしなよ?じゃあもっとダサイ眼鏡に変えて…

料理クラブ

小学生の頃、クラブ活動というものがあった。通常の授業が終わったあとで、興味のある分野ごとにわかれて行う、あれのことだ。地域によって呼び名に違いはあるかもしれないが、だいたいどこの学校にもあるものだと思う。 サッカークラブ、野球クラブ、屋内ス…

愛のホールケーキ問題

心のどこかで自分のことを汚いと思っているからかもしれない。昔から、手作りの料理を人に振る舞うのが苦手だ。家族相手ならば平気なのだが、それ以外の人に、となるとかなり高めのハードルを感じる。 学生の頃はバレンタインの季節が憂鬱だった。人から貰う…

天国

お金も職もないのに蟹を食べてしまうような人間になりたい。自分の器以上の幸福を享受しながら生きること。誰にでもその権利があるのだということをもっと深く、考えるよりも先に実体験として知りたい。私にはまだまだ難しい。 * 最近よく東京へ遊びに行く…

指針

奴隷になるのがすきだ。なにか神様のような存在の足元に平伏して、自分の持っているものすべてを捧げること。具体的な対象も現れないまま、そういう願望だけがずっと根強くあった。恋人よりも献身の宛先がほしい、わたしの主人はいつあらわれるのだろうか、…

2017.04 短歌

詠んだ順に31首 1.好きな花、薔薇とすみれと、好きな色、赤白ピンク、好きな犯罪 2.人類がざらめのようにはりついて地球をなめる神さまの舌 3.子供向けとんかつソースおごられてわたしのひみつ39円 4.こんなにも氾濫してるはずなのにだれも知らないあなたの…