服とテンション

 年々、テンションの高い服を着れなくなってきている。

 

 私はもともと少女趣味的な傾向の強い人間で、フリルやレースのついた洋服を好んで着ることが多かったのだが、最近、それがちょっと無理になってきた。顔が老けてきたことや、体型がゆるんできたこともあるし、単純に年齢を考えて、というのもある。しかし、いちばんの理由は精神的なものだ。

 

 主張の激しい服というのは、着るのに気合がいる。ただ体に服をひっかけるだけではコーディネートが成立しない。主張の激しい服に釣り合うだけの靴、鞄、アクセサリー。そしてメイク。これらすべてが揃わないと、全体像がぼんやりしてしまい、いまいち決まらないのだ。というか、はっきり言ってダサくなる。でも、そのことをわかったうえで100点を目指すのが、おしゃれの醍醐味だ。と、昔は思っていた。

 

 いまは逆にそれがしんどい。

 

 普通に働いて、普通に家のことをするだけでもかなり体力を使うのに、その上服装にまで気を使って、且つ100点を取ろうとする、というのは、かなり無理のある話だ。

 特別感のある服を着ることで気分転換が出来たりもするが、基本的には体に引っ掛けるだけで成立するような服を着ていたい日のほうが多い。なんならパジャマにすっぴん眼鏡で出歩いてもいいぐらいなのに、ましてやフリフリのワンピースなど。

 

 単純に趣味が変わった、と捉えることもできるが、これはどちらかというと一種の老化のような気がする。精神的な。

 

 なんかでも大人になるってそういうことなのかな。オフィスカジュアルとか見て、「つまんねー服」なんて思ってた頃がなつかしい。

 

 極端にやる気がないのでこの日記も急に終わります。終わり。