儀式(かわいい)

 今日は仕事が休みだったので、ひさしぶりに一人でのんびり過ごした。最近は休日の度に誰かと会っていたから、なんだかちょっと間が抜けたような、変な気分だ。さみしいようなさみしくないような、退屈なような退屈ではないような。

でもまあ、けっこう大がかりな掃除をして、一カ月ぶりに部屋の空気を入れ替えることが出来たし、たまにはこういう日があってもいいと思う。かなりさっぱりした気持ちだ。

 

 掃除が終わった後はツイキャスをした。人生初だ。私はおしゃべりが苦手なほうで、いちいちどもってしまうし、話してるうちに自分が何を言おうとしていたのかわからなくなってしまうし、何か面白いギャグが言えるわけでもないし、だからこんなのたぶん一生やらないだろ、とか思っていたのだが。実際やってみると、これにハマってしまう人の気持ちが痛いほどよくわかった。

 なんか、さみしいし、ひとりでいると頭の中でぐるぐる考え事がはじまって止まらなくなってしまうし、それを誰かに聞いてもらいたいんだけど、そういう気持ちをぶつける固有の相手、っていうのがいないんだよな、みんな。たぶんだけど。てか、少なくとも私はそうです。

 

 それでもう、明らかに自分がうまくしゃべれてないってわかってるし、そんな自分が恥ずかしいな、とも思うんだけど、どうしても止まらなくて、結局二枠も続けて配信してしまった。聞いてくれた人はありがとう。でも、忘れてほしい。

 

 ひとしきりしゃべり倒した後は街に出て、ひとりカラオケをした。

 ヒトカラに盛り上がる・盛り上がらないもないだろ、とは思うのだが、正直あんまり盛り上がらなかったと思う。

 来たくて来たはずだけど、なんかつまんないし、もう帰ろうかな、とか思いながら、ひたすらドリンクバーのところにあるソフトクリームをむさぼり食ったりした。

 

 しかしいくらなんでも一曲も歌わず帰るのは損だな、損だし意味不明すぎるな、と思ったので、とりあえず石川さゆり津軽海峡冬景色をいれた。この曲は近頃私の十八番になりつつある。

 歌いながら、ちょっと前に好きだった男の子が青森の出身であることを思い出したりした。

 

 それで、私は青森に行くべきだな、と唐突に思った。

 

 何も彼に会いに行こうというのではない。ただなんというか、自分の気持ちにけじめをつけるためにそういうことをする必要があるように感じたのだ。お金と時間をかけなくてはこの思いを清算することが出来ない。ただ頭の中で考えているだけでは駄目で、なんらかの行動に移すことではじめて消化できる、そういう種類の激しい感情がこの世にはあると思う。てか、私の中にはある。今、現在、ナウで。渦巻いている。

 

 なんか、長かった髪をバッサリ切ってまで「もう一生恋なんかしない」とか喚いてたけど、こんな激情的な人間がそれを守り通せるわけないよな。到底無理です。この前の恋愛がうまくいかなかったのは、単純に彼のことがまだ好きだからだと思う。

 

 私にも生活があるし、いますぐにというわけはいかないが、とりあえず行きましょう。青森。次の恋はそのあとで考える。