最近、馬になりてえな、と思うことが増えた。急に。

 理由は単純で、かっこいいからだ。たくましくてしなやかな肉体に魅力を感じる。お尻から太ももにかけてのラインなんか、特に最高だ。四角い足首と、かたそうな蹄もいい。強い生き物だったらなんでも好きだが、その中でも一番きれいだと思うのが馬だ。

 もっというと、馬のいいところは、他の生き物を殺生するための強さではなく、逃げて生き延びるための強さを身につけているところだな、とも思う。
同じ動物の中でも、虎とかライオンよりはやさしいし、こわくない。けど、人間を蹴り殺せる程度には強い。そのちょうどいいバランスがいい。私もそういう風になりたい。そういう風になって、広い草原の中を自由奔放に走り回りたい。なんのためにでもなく。
 
 昔は猫になりたかった。猫になって、炬燵の中でひたすら丸くなっていられたらいいのにな、とか思ってた。昔の私は今の私よりも若いはずなのに、考えることはずいぶん老けている。
 
 歳をとるって不思議だ。衰える部分があるのも確かだけど、それとは逆に、進化していく部分というのもある。私の精神と肉体はそれぞれ逆の方向に向かって進んでいるようだ。
 

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そういうわけで今日は競馬場に行ってみた。いや、だったら本物を撮れよ、という話なのだが、なんか馬に悪い気がしてしまって撮影できなかった。馬は日本語が話せないので、たとえどんなにシャイでも写真を断ることができない。それはかわいそうだ。
だからかわりに銅像の写真を載せる。
 

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 思っていたよりも家族連れが多かった。あと、なぜか奥の方に西洋風の庭園があって、へんな花やきれいな花がたくさん咲いていた。馬小屋みたいなところにいた子馬が、妙に貧弱な感じの印象で、目とかもちょっと病気っぽくて、よくわかんないままウケた。なんも考えず適当に賭けたら300円敗けた。ホットドッグと海老団子を食べた。売店のおばさんがすごく感じのいい人で一目惚れしそうになった。また行こうと思う。