日曜の星

 星のことを考えているとワクワクする。


 タロットはタロットで好きだし、「できたら格好いいな」とも思うのだが、出会いのタイミングが早かったこともあって西洋占星術のほうがなんとなく手に馴染みやすく、一度スイッチがオンになるとどこまでも解釈の沼に入り込んでいってしまう。私は占い以外にもMBTI(人間を十六のタイプに分類する有名な性格診断)が好きで、定期的に個人が書いたブログ記事を読み漁ったりしているから、人の性格や考え方の違い、決まった行動パターンなんかに元々強い興味があるんだろうな。ひとりの人間を多角的な視点から見つめることのできる西洋占星術はそういった面でも魅力的だ。


 とはいえ勉強中の身なので分析できる対象は限られている。いちばんは自分のこと。そればかりだと飽きてくるので、生年月日を知っている友達や恋人、家族、昔好きだった人のホロスコープをこっそり覗いてみることもある。相手の性格を知っているので、「ここにこの星があるからこうなのね」とか、「だから相性がいいのか」と納得できることが多く、結構面白い。



 かなりざっくりな感想だけど、私は本当に水瓶座の人が好きだな。太陽だけに限らず、月、水星、金星、火星あたりに入ってるとぐんぐん心が惹かれる。

 自分の太陽・月にある牡羊座セクスタイルだからなのか……。だったら双子座もそうなるはずなんだけど、こっちはなぜか片思い的な感じになっちゃうことが多い。


 水瓶座さんが持つ大きなスケール感とか、他人の個性を安易に否定しない寛容さに触れるとすごいなあと思うし、純粋に尊敬する。そして一緒にいて非常に居心地がいいです。私は火&水エレメント多めの直情型だから、風要素が上手く機能してる人の傍にいるとス〜ッと浄化されるような感じがしてホッとする。言葉のまんまだけど風通しがいい。


 あと私は金星・水星・土星の三天体に魚座があるから、それも関係してるのかもしれないな。占星術においては一個前の星座が次の星座を世話する関係にある……なんて言われてるし。


 高校時代の親友が二人いて、一人は太陽水瓶座月双子座(この配置で本当にめちゃくちゃ喋るのすごい)、もう一人は金星水瓶座。ついでに言うといまの恋人も金星水瓶座

 金星に水瓶座がある二人に関しては全く似てないはずなのに、好きだと感じる部分(現実を生き抜く能力とずば抜けたユニークさの両面を持ち合わせている)がなぜか全く同じで、ハテナ?と思ってたらこういうことだった。もっと言うなら親友は月が山羊、恋人は太陽が山羊なのでやっぱりホロスコープ的には近しい何かがある。


 山羊といえばこの星座も親しい人の天体に入っていることが多い。自分の十天体だけを見るとなぜ?!って思うんだけど、心当たりがあるとすればASCにある山羊。


 ASCは「他人から見たその人の印象」とか「その人が生まれたときから持っているもの、その人にとって一生涯ほぼ変わることのない本質」と言われていて、ここに山羊がある私はわりと真面目な人間だと思われることが多い。

 それに実際、その場の決まり事には素直に従うほうだ。ルールはルールだから、というのではなく、そういった決まりがなぜあるのかを理解した上でじゃあみんなのために守りましょう、と考えるタイプ。まだあまり気を許していない相手の前とか、職場などでは尚更この傾向が強く出る。


 その反面、太陽・月が牡羊座で「私は私」「あなたはあなた」って言いたい人間でもあるから、気持ちとしては別に何でもいいだろって思ってたりするし(自分自身がそういう態度を取らなかったとしても他人がそういうこと言ってるとまあそうだよねって安心する)、大きな実害が出たり誰かが傷ついたりするようなルール違反じゃないければ大雑把に捉えがち(ただし自分はやらない)。優等生と見せかけてだいぶ適当。


 そんな感じだから、第一印象である山羊っぽさに好感を抱きつつも、最終的には牡羊座らしい個性も受け入れてくれる人と相性がいいのだろうな。で、そのとき必要になってくるのがたぶん風のエレメント。水エレ強い人も受け入れてはくれるんだけど、「価値観を認める」っていうよりは「優しいから許す」って感じになりがちだからちょっと申し訳ない。



 いろいろ見ていって気になったのが現在の恋人との相性だ(乙女なので♡)。


太陽 牡羊座

月  牡羊座

金星 魚座

火星 獅子座


恋人

太陽 山羊

月  牡牛

金星 水瓶座

火星 蠍座



 これだけじゃ何ともいえないけど、正直お互いの太陽と月の相性があまりよくない。山羊に関してはさっき話した私のASCが効いてるにせよ、牡牛は……。男性の月は理想の結婚相手を表してるとも言われてるのに、私のホロスコ全然牡牛要素ないよ!


 ただその反面、恋愛の相性はけっこういい感じだ。恋愛についてみるならここをみろ、でお馴染みの女性側の金星と男性側の火星がトラインになっている。二つとも水のエレメントで、魚座には好きになった相手と無意識の領域まで溶け合いたい願望があるし、蠍座蠍座で好きになった相手には物凄いエネルギーを注ぎたくなるタイプだから、ここが上手く噛み合ったことによって「二人だけの世界」みたいなものが出来上がっている。


 基本の相性自体はいまいちでも、重要なところでピンポイントにいいアスペクトが形成されてると上手くいったりするんだなあと勉強になった。奥が深い。

 逆に、相手の太陽や月にモロ牡羊座があっても上手くいかない恋愛というのはあって、そういう時いちばんに思うのが「友達としては好きなんだけど、恋人らしいムードを共有したい相手じゃない…!」とかだったりする。これはこれで、まあそうですね、でしょうね、という感じ。

 素の部分でお互いを好きになれるから楽だし、楽しくもあるんだけど、どうしても恋愛においては甘い空気感を味わいたかったり、魚座的なかわいらしい女の子だと思われたかったりするから、どんなに仲良くなっても付き合うまではいかない場合が多い。

 長い目で見れば金星の要望を無視してそういう相手と根気強く付き合ったほうがいいのかもしれないけど、やっぱり若いうちはなかなか難しいよね(特に金星期と呼ばれる十六〜二十五歳ぐらいまでは)。


 それともう一つ思ったことがあって、私たちみたいなカップルの場合は結婚しても子供を持たず、ずーっと恋人同士の甘いムードを保ってた方が上手くいくのかもしれないなあということ。昔だったらあんまり現実的な考え方じゃなかっただろうけど、今時は長年一緒にいても籍入れてないカップルとか、結婚してるけど子供はいないって夫婦も珍しくないし、それはそれでいい気がする。


 これは実際の関係性を見てても思うことなので、結構納得感があった。



 おっとっと。軽い雑談ですませるつもりがついつい長くなってしまった。土日の間はずっとそんなようなことが興味の中心にあって、占いに対する気持ちがかなり盛り上がっていた。もうここまで来たら他の人のホロスコープも読みたい!


 まだ基礎の基礎も学び直してないのに……とは思ったが、溢れ出る好奇心に勝てなくなった私はTwitterの縮小垢で占わせてくれる人を募集してみることにした。そしたらたまたま優しい方が二人もいて、こんなどこの馬の骨かもわからないやつに生年月日をこっそり教えてくれるという。普通にスルーされると思ってたのに、心の準備が…!と若干ドギマギしながらも、めでたく人生初の占星術鑑定に挑む運びとなった。


 ネットで調べ物をしたり、本を開いたりながら、できるだけ簡潔に、でも丁寧にひとつひとつの星を解釈していく。アスペクトやハウスまで絡めた話はまだできる気がしなかったので、太陽月水星金星火星あたりの天体に絞った上で基本的な性格と恋愛傾向を占った。お二人ともそれぞれ個性豊かな星の持ち主で、ホロスコープを見ているとワクワクが止まらず、普段は九時前に寝てる人間が夜中過ぎてもまったく眠くならないんだから驚きだ。最終的にはひとりあたり千〜千五百字ぐらいの量にまとまった。いや、ちょっとしたレポートだよ。


 詳細は個人情報(?)になるので省くとして、結果としては両者から「けっこう当たってる」といってもらえたので良かった。だけど、もっと嬉しかったのは具体的なエピソードを添えた上で「こういうところが当たってる」と言ってもらえたことだ。

 本に書いてあることはあくまでも知識でしかないので、実際にその星を持っている人が自分で感じている「らしさ」を聞くことができるのは貴重な体験だと思った。


 次に募集するとしたらもう少し勉強を進めてからにする予定だけど、やっぱり何にせよ実践は大切。


 タロットに関しても先月Twitterで呼びかけたっきり身内と自分しか占えていないので、また時間があるときに何人か見させてもらいたいなあと思いました。