十一月二十四日(水)
本当は朝早くから京都に行く予定だったのが、二人とも思いっきり寝坊してしまい、気が付いたときには十時近くだった。いまさら焦っても仕方がないし、今日のところはまた大阪で遊ぼうという話に。以前から行きたいと言っていた世界最大級の水族館『海遊館』でデートすることになった。
お腹が空いていたので、乗り換え駅の弁天町で一旦降りて昼ご飯。
『グリルミヤコ』でスペシャルセットを頼んだ。ハンバーグ、エビフライ、ハムエッグ、サラダが乗ったプレートにご飯と味噌汁までついてきて九百八十円。美味しい〜。
けっこう人気のお店らしく、私たちが外へ出る頃には軽く待ちの列ができていた。
大阪の洋食屋はかなり回転率がよく、ラーメン屋と同じぐらいのスピードで人が入れ替わっていく。そこが関東とはちょっと違うなあ、と食事をしながらふと思った。店によるのかもしれないけど、どこもたいていめちゃくちゃ忙しそうで、「食後にちょっと一休み」ができる雰囲気じゃないし、客側も食事が終わったらさっさと立ち上がって出ていく。これは店側がそういう流れを作り出してるのか、あるいは元の県民性がそうなのか(用が済んだら即退出、という潔さを持った人が多い)、どっちなんだろう?
そんな話をしながらまた電車に乗って、海遊館最寄りの大阪港駅へ。
大阪の海は悲しい色やね。
と、いうわけでいざ海遊館入場。
順路の入り口。青いトンネルが綺麗。
エトピリカ。バタバタバタバタ。
おさかな天国。私もあっち側に行きたいよ〜。
ペンギンは本当に姿勢がいいな。常に胸を張っている。人間も見習うべきだと思う。
エイちゃん。
迫力のジンベイザメ。
ちっちゃい子たち。
海月。真っ暗な部屋の中で光を浴びている様子が美しかった。こうして見ると宇宙みたい。
これは村上龍に似ているタイプのペンギン。
ぐるっと順路を巡った後、お土産コーナーを軽く見た。旅の最初のほうで服を買ってしまったため(あほ!)、もうあんまり嵩張るものは買えないけど……。
せっかくなので海遊館のすぐ近くにある『天保山大観覧車』にも乗ってみた。見晴らしがよく、頂上からの景色が特に綺麗だ。大阪の街を一望できてよかった。
それに、あまり乗る機会がないから知らなかったけど、観覧車の中では十五分ぐらいずっと座っていられるのでなかなかいい休憩にもなる。
恋人が「行きたいところがある」というので黙ってついて行くと、そこはなんと!日本でいちばん低い山(標高五メートル)だった。その名も『天保山』。海遊館から歩いて五分ぐらいのところにある。低いこと自体はまあいいんだけど、山を取り囲む公園内の展望台のほうが高いのはさすがに笑ってまうな。
「これが二人で初めて登頂した山か〜」と冗談を言いながら下山(?)。
明日こそ早起きして京都に行きたいので、中途半端な時間に昼寝して夜眠れなくならないよう、珈琲をチャージしておいた。
眠気覚ましの酒とお好み焼き。宿でベッドに転がってるとどうしてもウトウトしてくるのだが、すんでのところで互いの睡眠を妨害し合って外に出た。
店のおじちゃんとおばちゃんが気さくないいひとで、たくさん大阪のことを教えてもらう。宿はどんなに安くても2000円で止めとかなアカンよ〜と言われ、その通りだなあと思った。あんまり安いのはいろいろあるよね。
店内にいた別のお客さんも交えて話してるうちにだんだん気持ちが良くなってきて焼きそば大を追加注文。甘口で美味い。七味をかけるとちょうどいい感じになる。
お腹いっぱいになったところで会計を済ませ、宿に戻ると二十時近くだった。ちょうどいい塩梅だね、と言い合いながら風呂に入って就寝。とにかく就寝!明日は京都だ!