Intaglio

 今日から二十七歳になった。毎年誕生日を一つの区切りとして、その年の振り返り&今後の展望をブログに書いているので、今年もそれに倣おうと思う。

 正直言うと年を取ることにだいぶ飽きてきていて、もうあまり自分の誕生日に対して感じることがない(今回はたまたまそういう気分じゃないというだけかも……)のだけど、星のめぐりを意識して生きている私にとっては今がお正月期間のようなもの。現状に立ち返って今後の軌道修正を行うのにはやっぱり今がいちばんいいタイミングだし、ここをスルーすることはできない。

 

Ⅰ.振り返り

 この文章を書く前に、去年のお誕生日記事を読み返してみた。去年の自分は今後の目標として「自分の本業(本当に好きなこと/やりたいこと)を思い出す」「恋人といっしょに楽しく生きる」「自分をケアする」の三つを挙げていたようだ。そんなことはすっかり忘れていた。まだまだ至らないところだらけで反省ばかりの毎日だけど、そこに関してはしっかりクリアできていたように思う。

 

 私の二十六歳はとても豊かな一年間だった。人生ではじめて読書会や歌会に参加したり、雑誌に詩を投稿して掲載されたり……、短歌は五百首ぐらい詠んだし、本も前年の倍は読んだ。美術館や博物館にも行けた。旅行は京都ひとり旅から始まり、熱海、青森、長野、大阪、ピューロランドとかなりいろんなところを巡れたと思う。その大半は恋人といっしょだった。何度か大きな喧嘩もしたけど、彼との関係は相変わらず良好だ。秋には「同棲の挨拶」という名目でお互いの家族に会ったりもした。

 

 好きに楽しいことをしている過程で色んなひとに知り合えたり、仲良くなったりできたのもよかった。文芸部でできた関りをはじめ、しばらく凍結していた関係が復活したり、前から気になってたフォロワーさんとオフで会えたり……。高円寺の路上で占いをするといったらわざわざ会いに来てくれた方もいた。

 それ以外でもまだ会ってみたいひとやお話してみたいひとはたくさんいる。二十四歳の秋に大失恋をして以来、人間関係を冬眠していた時期がけっこう長くあったので、昨年はようやく巡ってきた春のような感じがしてとても楽しかった。

 

 しかし何より変化が大きかったのは働き方に関する部分だと思う。仕事というか、バイトなのだが。「社会に出てからこれしかやったことがなかった」というものを完全に手放し、以前から興味があった職業に挑戦してみたらこれがけっこうハマった。仕事っていやいやするものだとずっと思っていたけど、最近は毎日出勤が楽しみで仕方ない。

 また、兼ねてから目指していた通り、占い師としても本格的に活動をはじめた。まだまだ軌道に乗ったとはいいがたい状況だけど、それでも好きなことでお金が(たとえ一円でも)もらえるのって本当に嬉しい。

 

 忙しい正社員の仕事から降りて、ゆるいバイトに切り替え、さらにはそのバイトすら辞め、時折強烈な不安に駆られながらも最終的にはいまの環境にたどり着けて良かったなあと思う。ボロボロだった心身はすっかり元通り。ストレスから爆食いするようなこともなくなったので自然と十キロ近く痩せた。ちょっとかわいくなったよ、ブイ!

 

Ⅱ.今後の課題

 こうやって書くといいこと尽くめの一年だったように感じるかもしれないが、実はひとつだけものすごく最悪なことがあった。それは…………収入が激減したことです!

 

 生活に遊びの要素が増えたのだから、当たり前といえば当たり前だと思う。一応はバイトもしているけれど、以前に比べれば働いている時間が圧倒的に少ない。これは占いに割く時間を増やしたくてあえてそうしたのだった。生活に必要な最低額をバイトで稼いで、足りない分は占い師としての活動で補填する、というのが最初に思い描いた理想としてあった。が、現実はそう甘くなく……。私の占いを気に入って常連になってくれた人もいたし、まったく売れず飛ばずというわけでもないのだけど、正直期待していたほどの実入りはなかった。

 

 恋人と同棲しているからとりあえずなんとかなってはいるが、だからいい、とは思えない気持ちが現実としてある。特別な事情もないのに恋人の経済力に頼り切り、というのはどうしても不健全な状態だと思ってしまうし、やっぱり何かあった時が怖いからだ。

 それでこの前一度心が折れかけて、「占いで稼ぐのは無理だから、バイトを増やそうかな」とこぼしたら、「掛け持ちを増やすぐらいなら全部辞めて正社員を目指したほうがいい。占いのために働く時間を減らしたのに、結局そこも諦めて興味も将来性もないバイトを増やすんじゃ本末転倒。人生的に意味がない」と即答され……。

 考えに考えた末、最終的には「今のバイトは気に入ってるから辞めたくない」「占いも諦めたくない」から「このままの方向性で頑張ろう」と腹をくくることになったのだが、それですぐ状況が変わるわけでもなし。

 

 どうにかしなきゃ、でもどうしたらいいんだろう、なんかやってみたけどやっぱりだめだ、の繰り返しで日々バタバタしている。

 

Ⅲ.まとめ

 書いてて強く感じたのは、いろいろ不安があっても結局このまま突き進むしかないんだろうな、ということだ。一年がかりでようやく自分の本質を取り戻せたのだから、もういまさら来た道を逆行するようなことはしたくないし、できない。

 ただ、だからといって「例え報われなくても好きなことだけをやっていたい」というのも何か違うと思う。私が今するべきなのは、「好き」をこのまま貫き通して、その上で現実への落としどころを見つけること。問題点や克服すべき部分を探って、対策を考え、実践と失敗を繰り返しながら「好きなことで生活するための方法論」を自分の中に作っていかなくてはいけない。

 

 二十六歳のテーマが「自分の本質を取り戻す」だとしたら、二十七歳のテーマは「生き方を作る」だと思う。

 

Ⅳ.余談

 急に西洋占星術の話になるけど(※興味ない方は適当に読み飛ばしてください)、上に書いた変化・変容は一ハウス→二ハウスへつながる流れによく似ている。

 一ハウスといえば「自我・個性の出発点」を表し、「魂の誕生」のようなイメージがあるが、これはまさに去年の私が到達したかった地点だと思う。

 また、それを継いでの二ハウスは「魂が肉体を得た後で、どのように自分を守っていくか?」がテーマだ。「自分を守るための手段」として「お金」や「体力」「時間」が挙げられることから、二ハウスは「そのひとの資産」を表すとも言われている。私が上に書いた「好きなことを守った上で生活を作りたい/お金を稼ぎたい」という願いはとても二ハウスらしい。

 

 星の知識を踏まえた上で自分のことを振り返ってみると、次は何をすべきか、どこを意識すべきかがよくわかっておもしろい。

 去年はこんなこと思いつきもしなかっただろうから、これもひとつの成長(変化?)かなあなんて感じた。

 

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 最後に誕生日の様子を写真で記録して締めたい。改めまして、私おめでとう!