デルフォイ 東洋の魔女として

七月二十八日(木)

 体調不良の影響で予定が伸びに伸びてしまったけど、いよいよ今日でアテネを離れることになった。考えてみればなんだかんだ二週間近く滞在していたことになる。そう思うと少し名残惜しい。だけど、そうはいっても行きたい国はギリシャだけじゃないので仕方ない。

 この後は船を使ってギリシャの有名な島を巡りつつ、最終的にはトルコに渡る予定だ。


 今日はその前に、占い師(?)としてどうしても一度は訪れてみたかった古代遺跡・デルフォイへ行く。神託が行われていたことで有名な場所だ。

 

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 八時半、夫が予約しておいてくれたバスに乗車。ここから二、三時間はかかるそうだ。ひさしぶりに旅らしい雰囲気でワクワクする。

 

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 生えている木や山肌のかんじが見慣れなくて楽しい。

 時々目を開けて外の景色を楽しみつつも、基本的には音楽を聴いたり本を読んだりして気長に過ごした。こういう移動の時間がいちばん好きかもしれない。

 

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 到着!

 山の向こうに海が見える。ずっと都会にいたからか、自然豊かな景色を目の前にして急に心が開けたような気がした。やっぱり田舎はいいなあ。こういうところでこそのんびり過ごしたいよねえ、なんて夫とも話した。

 一旦宿に荷物を置いてからさっそくデルフォイに向かう。

 

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 猫。

 

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△宝物庫

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アポロンの神殿


 上から見下ろすことによってよりはっきりと規模の大きさが伝わってきた。この場所で様々な信託が行われていたことを想像してみるとなんともいえないでっかい気分になる。

 

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△劇場跡

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△競技場跡

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△頂上近くから見下ろした景色


 坂道を登って上の方まで。途中で見下ろしてみるとこんな感じだった。

 

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△糸杉


 糸杉。考えてみればゴッホの絵でしか見たことがなかった。最早その辺の木さえも新鮮に感じる。


 遺跡の方を巡った後は併設のミュージアムへ。預言者みたいな声をしたツアーコンダクターさんが集団を率いていて、何を言っているのかは聞き取れないけどなんかよかった。

 

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 猫。お昼寝中。

 

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スフィンクス


 元はアポロン神殿にあったものらしい。

 

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 これらもすべて神殿の装飾。

 

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デルフォイの全体図


 最初に入り口とかで見たかった。

 

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ソクラテス


 あまりかっこよくないのがいいと思った。

 

 本当はもっとしっかりした感想を伝えられたらかっこいいのだけど、英語は読めないし教養もないしでこんなことしか言えなくて恥ずかしい。

 

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 ミュージアムを一周した後、すっかりお腹が空いていたのでお昼ご飯を食べにいくことに。せっかくなのでギリシャ料理のムサカ(トマトソースと挽肉を使ったグラタン)とサガナキ(チーズを焼いたもの)を頼んでみた。どちらもめちゃくちゃ美味しい!

 

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 お腹がいっぱいになったあとは道端で寝ている猫を通り過ぎつつ宿に戻った。朝が早かったので、私たちもお昼寝をしたほうがいいと思う。

 

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 日暮れ頃に少しお散歩した。