十一月二十五日(木)
このタイトル怒られるかな?
というわけで、今日は念願の京都です。
昨日は寝る直前に笹井宏之賞の発表が目に飛び込んできてつい興奮してしまい、なかなか寝付くことができなかった。恋人相手に「どうしたらもっといい歌を詠めるようになるんだろう」と終わりのない話を延々としていた気がする。それもあって今朝はまた一時間ほど寝坊した。おまけにその後死ぬほど下らない内容で喧嘩してしまい(変なサプリメントの通販番組見てる恋人に「なんで化粧終わったのにかわいいって言ってくれないの?!」ってキレたら「めんどくさい!」って怒られた)、心の調子が結構悪い。
でも、ここで「やっぱり行かない!」と突っぱねて一日無駄にしちゃうのはさすがに我儘が過ぎると思ったので、気を取り直して外へ出かけることに。
京都といってもいろいろあるが、今日の目当ては嵐山だ。
電車で一時間半ぐらいかかった。着いて早々五平餅を食べる。
空が曇り気味なのが少し残念だけど、紅葉自体は美しい。赤、オレンジ、黄、緑、といろんな色が混ざっているのが綺麗だった。ちょうどいまが見頃だそうだ。
渡月橋。写真でもわかるようにものすごい人の量だった。平日だし、今はコロナの影響で海外からのお客さんがいないから、これでも一応空いているほうらしい。
トロッコを目指してしばらく歩く。どこを見渡してもいい色。
竹林の小径。
一生懸命歩いてトロッコまで辿り着いたはいいものの、なんとチケットが売り切れた後だった。考えてみればそりゃそうだ。三本後の立ち席だったら空いてるみたいだけど、さすがにいいよね、という話になり諦めることに。
さっき通り過ぎた竹林の小径を通って世界遺産の『天龍寺』を見に行った。
その後はまた駅の方に戻ってしばらく散歩。たくさん動き回った疲れた。帰ろう。
とはならず、ちょっと頑張って谷崎潤一郎の墓所がある『法然院』まで行くことに。最初提案された時は「ええ〜!疲れたし、もう無理だよ!」と思ったが、「いやでも、他でもない谷崎先生の墓だしな……」と考え直して決行することにした。
京都河原町のあたりから歩いて行こうとしたのだが、さすがにそれは途中で断念し、タクシーを使うことに。運転手のおじちゃんにここまでどうやってきたんですか?と聞かれ、素直に答えると嘘でしょ〜と笑われた。
法然院。静かで落ち着いた雰囲気。目立って何があるというわけではないのだけど、鬱蒼とした美があっていい。
「寂」と書かれたほうが谷崎潤一郎夫妻、「空」のほうが谷崎夫人の妹重子夫妻のお墓だそうだ。
お墓の前で頭を下げながら、胸の内で「いつも楽しく読んでます」と普通のファンみたいなことを呟いた。なんか違う気もするけど、結局好きな作家にいちばん伝えたいことってそれだと思う。
人生で最も好きな作家のうちのひとりがこうして眠っているところに来ることができて本当によかった。
なんか無性にマックが食べたくない?と話しながら帰宅。