生きログ

 年が明けた。2023年はありとあらゆる面で満足のいく成果を得られた良い一年だったと思う。

 

f:id:shiroiyoru:20240101155107j:image

(2023/12/10)

 

 第一に、独学で保育士資格を取得し、大学中退以来ずっと悩み種だった「何をしてお金を稼いでいくか」という問題に決着がついた。それ以前もずっと子供関係の仕事はしていたのだが、これでようやく自分の内部に芯が通ったような気がする。まだまだ未熟ではあるが、日々子供たちの笑顔に癒されながらやりがいのある仕事に就くことができ、幸せである。資格があることによって賃金が明確に上がったことも大きな喜びのひとつだ。

 

 私は社会に適合しにくい気質を持っていながら、1日8時間もかけてやりたくないことをやるのはどう考えても損だと思い、なかなか「仕事は仕事」と割り切ることも出来ずにいたので、きちんと心から愛せる職業に出会えるかどうかは人生で一、二を争うぐらい重要なテーマだった。

 細かいことを言うとそれでもやっぱり8時間は長いから将来的には6時間ぐらいにしたいとか、職場の誰それの言動が冷淡で気になるとか、いろいろあるが、大まかなところで「何を仕事にするか」という部分はもう今後あまり動くことがないと思う。

 

(2023/12/03)

 

 次に嬉しかったのは10代の頃からずっと憧れていたロリィタ服を着られるようになったこと。

 

(2023/06/23)

 

 去年帰国したばかりの時に立ち寄った地元のAngelic Prettyで、とあるワンピースにひとめぼれした瞬間のことはずっと忘れない。旅行が私に勇気をくれたのか、もうこれ以上やりたいこと、ドキドキすること、心ときめくことを先延ばしにするのはやめよう、とようやく自分に誓うことができた。それから手に入れたワンピースはどれも特別で、鏡の前で見つめ返すたびに恋しているみたいな気持ちになれる。今年、私は私に人生を楽しむことを許可し、やるべきことよりやりたいことを優先して行動するよう命じてきたが、その結果得られたいちばん美しい果実こそこのフリルとレースとすてきなものでいっぱいの世界である。それは服以上の存在だった。

 

(2023/08/10)

 

 ロリィタを着るようになって服飾というもの全般に強い興味を感じるようになった。その流れで始めたのが手芸だ。お気に入りのワンピースに合うちょっとした小物を作ったり、手縫いでスカート作りに挑戦したり……もともと細かい作業は好きな方なので、とても楽しかった。昨年末にようやくミシンを手に入れたので、2024年はもっと本格的に服作りを始めていこうと思う。

 

(2023/12/11)

 もうひとつはこの前書いたばかりなのだが、私家版の詩歌集を作った。金森さかなという筆名でいろいろ書いたりするようになってからけっこうな月日が経ち、この辺で初期の作品をひとつにまとめあげたいとずっと思っていたので、ようやく形にすることができてよかった。ただその反面、昨年は実作のほうがほぼストップしていたので、ここをひとつの区切りとした上で今年こそはもう少し短歌や詩と向き合う時間を作りたい。

 

 というわけで、2023年は非常に充実した良い年でした。ありがとう!

 

 

 などと言ったそばから数年ぶりにひとりでお正月を過ごすかんじになった。本当なら今頃実家の炬燵にどっぷりつかっている予定だったのだが、事情があって私ひとりだけ帰省を差し控えなくてはいけなくなったのだ。夫は昼頃に家を出た。しかしまあ、それならそれでいいや、映画でも観るか、と諦めてパソコンを立ち上げたところ、なぜか無性に長文を書きたいムードが去来してしまい、この段落に至る。

 

 というのも、最近考えたことのひとつに、Twitter(X)の終了に備えてもっとブログベースで記録を残すようにしたいな、というのがあった。何かすごく時代遅れな話題をいまさら口にしているような気もするが、個人的に大切な話なのでこのまま続ける。

 

 私は自分がどのようなことを考え、何をして生きていたのかいつか全部忘れちゃうのが怖くてTwitterをやっていた。が、そもそもこの動機からして、次から次へと新しい情報が流れ、古い情報は埋もれていく一方のTwitterとは相性が悪い……、というのは昔から感じていた。それでも簡単に呟ける手軽さがありがたいからと続けてきたが、近年の運営側の動きを見ていると、いつこれまでの蓄積がすべて吹っ飛んでしまうかもわからず、いろんなことが無性におそろしい。まあそれは何らかのデータベースに依存している以上避けられない不安感ではあるのだが、それにしたってという話だ。

 

 そういうことが昨夜急に気になりだし、寝る間際まで頭から離れなかった。だから今日もブログを書いたのだと思う。私はいま紺色のベッドの上にいて、枕元には読みかけの本が10冊以上散乱している、最近一番読む頻度が高いのは遠藤周作の『マリー・アントワネット』で、この休みの間にようやく下巻まで話が進んだ、ルイ16世の人柄が好きだと思う、なにかそういうことを全部忘れないでいるために、今年はもっとブログを書くようにしたい。日記帳も。