八月六日(土)
十時半、宿をチェックアウトした。今日でフェティエを後にし、夜行バスでイスタンブールに向かう予定になっている。
いつもの大衆食堂で朝ご飯。フェティエで過ごした四日間、結局毎日ここ来てしまった。何かが特別に良いとか、気に入ったとかではないんだけど……まあこれも縁と相性ですね。店員さんの顔も覚えてしまったのでなんとなく去りがたさを感じた。今日はいつもと趣向を変えてケバブを頼んでみたのだが、これもやっぱり美味しい。アイランの塩っ気がよく合う。
夜行バスの出発まで十時間以上時間があるため、二日目に行くのを断念したオルデニスのビーチへ行くことに。
到着。オルデニスはパラグライダーで有名な場所でもあるらしく、上空を飛んでいる人々の姿がカラフルでハッピー感があった。時たま海の真上を低空飛行してる人がいたりして、あのまま落ちたらどうするんだろう……?と思うなど。
そうそう、それでこっちが海。
過去イチで波の荒ぶり方が激しかった。気を抜くとすぐ陸のほうに押し流されてしまう。突然の大波に対処できず、海の力ででんぐり返しさせられてる人とか見かけた。逆サーフィン状態だ。ただ水温はちょうどよく、遊ぶのに適していた。完璧なビーチってなかなか難しいなあと最近思う。
今日の石拾い。
石は水に濡れているときと乾いているときで色の鮮やかさが違うので、綺麗・そうでもないの判別が難しいと思った。ただ、オルデニスの海は波が激しいからか総じて角が取れていて形の均整な石が多い。
トルコアイスやピザを食べて軽く腹ごしらえした。
☆
十八時前には撤収してミニバスでフェティエの街へ。宿に預けていたでかい荷物を取りに戻った。
暑さと疲れで若干気持ちが悪くなっていたので、ケレパチャを飲んで一休み。人間、塩と水が不足するとダメだなと感じた。
食べた後は大きめのバスターミナルに移動。
出発まで人懐っこい猫と遊んだ。(※引っ掻かれたりすると感染症にかかる恐れがあるのであまり真似しないほうがいいです)
八時半、乗車!
ここから十三時間かけてイスタンブールに向かいます。この旅の最長更新だ。
想像の百倍ぐらいしっかりしたバスだった。座席は広々としているし、なぜか映画も見れる。
しかもサービスでアイスくれた。バス界のコメダ珈琲?
あれで終わりだと思っていたら最初のトイレ休憩の後にお菓子と飲み物をもらった。わーい。無愛想なおじいちゃん添乗員さんが配ってくれるのもまた味わい深い。
八月七日(日)
五時半頃、朝のお菓子タイムがはじまった。
嬉しい。最初は仏頂面に見えていたおじいちゃんの、愛嬌ある一面がだんだん伝わってきた。
しっかり寝れたかといえばそんなことはなく、ただ単に目を閉じているだけなのか、ちゃんと眠っているのか自分でも微妙なラインがずっと続いていたが、いざ起きてみるとけっこう意識がはっきりした。身体はバキバキだけど脳は多少休まったのかも。目が覚めてしまったのでしばらく外の景色を眺めて過ごす。
七時半。いつの間にか眠っており、トイレ休憩時の物音で目が覚めた。バスターミナルから見える景色がきれい。
十一時、ようやくイスタンブールに到着。超・長距離移動がんばりました。最初は寝れないかもと思ったけど、後半は自動で意識が落ちまくったのでけっこう大丈夫(?)だった。
駅近の大きなショッピングモールの中で昼ごはん。アイランが美味い!
フェティエの方はまだ田舎……というより地方都市感があったけど、この辺は高いビル群もあるし地下鉄も発達してるしかなり近代的な雰囲気だ。
△ガラタ塔/元は五世紀ごろに建てられた牢獄
△味わい深い猫の落書き
△タクスィム広場
地下鉄に乗ってイスタンブールの中心部へ移動。予約していた宿が十二時からチェックインできるそうだったので、早めに行って速攻シャワー浴びてベッドに倒れた。ドミトリーの三段ベッドが死ぬほど快適に感じる。お疲れさまでしたー!